長期相続登記等未了土地相続人調査、はじめました

海老名あすはれ司法書士事務所の加藤です。人生初ブログを書いてみました。実は当ホームページも手作りで(といっても、ひな形をインストールしてカスタマイズしただけですが…)、何もかもが手探り状態な今日このごろです。つたないブログになるかもしれませんが、仕事あり、趣味の話題ありの自由気ままな内容にしていく予定です。

さて、今回は、現在携わっている「長期相続登記等未了土地相続人調査」について書いてみようと思います。(長い調査名ですね…( ゚Д゚))

相続登記が長年にわたり放置され、現在の所有者が誰であるのか分からない土地は年々増加し、数年前、その面積が九州本土を上回るとの報道がありました。それまでは勝手に「東京ドーム10個分」くらいに思っていたので、聞いたときは驚かされました。

この問題を解消するため、長期相続登記等未了土地解消作業という、登記簿に記載された名義人の法定相続人を調査する作業が進められていて、私もこの作業に携わっています。中にはお亡くなりになってから100年近く放置されているものもあり、その間に何代にもわたって相続が次々に起こり、調査する相続人も20人とか30人にもなるため、まだまだゴールが見えない状況です。

「いつのお生まれかな?」と戸籍を見たら「天保」!日本史の教科書にありましたね、「天保の改革」…今から約180年前の話です。天保→弘化→嘉永→安政→万延→文久→元治→慶応→明治→大正→昭和→平成→令和という流れからしても、長い時の流れを感じます。また、古い戸籍は筆で書かれているため、解読が困難なところが多く、なかなか進まないこともしばしばです。

この時代から相続登記を義務化していれば…!と、身も蓋もないことが一日に何度も頭をよぎってしまう、それくらい骨の折れる作業です。

相続登記義務化に向けて制度改正の議論が進んでいますが、現在相続登記は義務ではなく、費用もかかるため利用価値の低い不動産だと放置されがちです。その結果、今の時代になって税金を投入し相続人を調査するということになっています。この議論は賛否両論あるかと思いますが、今後の行方に注目したいと思います。